財団法人大田区産業振興協会

ものづくり見聞録

04 精密金型部品で不良率ゼロへ

エ ス ジ ー 精 密(株)

1.ますます精密化する金型部品

 小型化・軽量化が進む携帯電話やパソコンでは、一方で機能も多くなっています。これにより使われる部品はますます精密化しています。例えば、コネクタといわれる接続端子のピン幅は0.2mm、また半導体の集積回路(IC)からムカデのように突き出るリードフレームのピッチ幅は0.15mmといわれています。
 一方で、これらの部品は大量に必要になりますので生産においては金属プレス用「金型」が必要になります。部品加工が精密になるほど、その写しとなる金型にも精密性が求められるのは言うまでもありません。そのため金型自体が何百点という細かい部品からできていることも少なくないのです。右上の写真をみて下さい。これらはリードフレーム、コネクタ向け精密金型に使われる部品の一部ですが、隣のタバコの箱と比べると、その精密さがおわかりいただけるでしょう。ここで紹介するエスジー精密は、こうした超精密金型の部品をつくるメーカーです。

精密金型部品の大きさ
金型部品を更に拡大
精密金型部品の大きさ
金型部品を更に拡大

2.精密金型の部品はどのようにつくられるのか?

 では、こうした精密な部品を金属のかたまりから、どうやって削りだすのでしょうか?人間の視力には限界がありますから、これぐらい精密になると直接、材料を削るのは到底不可能です。そこで図面を拡大して作業をするのです。具体的には機械を使って透明なアクリルシートのうえに傷をつけることで図面を写し取ります(次ページ写真左)。次に、そのシートをプロファイルと呼ばれる機械で20倍に拡大し、それをもとに削りだします(写真右)。その後、研磨で微調整しながら部品を図面どおりの形に完成させていくのです。

アクリルシートに傷をつけ、それを拡大して加工する様子
アクリルシートに傷をつける 拡大して加工する

3.若手にも責任と権限を持たせる

 歌方社長は「自分たちの使命は不良品を出さずに図面どおりの部品をつくることだ」といいます。一見、何でもないように思えますが、これだけ精密さが要求される分野ではそう簡単なことではありません。そのため、エスジー精密では忙しくても外注を使わず全て社内で対応しています。外注を使えば精度にバラつきが出やすく品質保証がしにくくなるからです。また品質検査を省くことで加工工程での集中力を一層高める工夫をしています。これにより納期も短くなり、お客さんからの短納期要請に応えることにもつながっています。
 こうした取り組みを徹底すると同時に、若手従業員にも責任と権限を与えています。例えば、納品時に添える図面には担当者個人の名前を書き、ミスが出た場合、誰の責任かが一発でわかるようにしています。逆に、現場のことに関しては若手従業員でも社長に指示することが少なくないといいます。このように、持ち場持ち場の責任と権限を明確にすることが、厳しい精度に耐えうる仕事につながっているのです。


エ ス ジ ー 精 密(株)
住  所 〒143-0003 東京都大田区本羽田2-12-1
TEL/FAX 03-5735-3112 / 03-5735-3113
URL  
代 表 者 歌方 辰三
創  業 1985年創業 ・ 設立
資 本 金 1500万円 従業員数 11名
事業内容 プレス関連/金型及び自動機・冶工具各超高精度の異形状部品加工

 
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